目の周りが黒く見える現象を、一般的に‘くま(Dark circle)’と言います。特に目の下が暗いと、顔が疲れているように見えて元気がない印象を与えるため、アメリカやヨーロッパでは‘Fatigue Eye’とも呼ばれます。ひどい場合には、なぜか印象を暗くし、自分の年よりも老けているように見られてしまい、対人関係が多い人には大きな悩みにもなります。

様々な原因があり次のような要因が一つずつ現れる場合もありますが、その多くはいくつかの要因を併せ持っています。

1. 皮膚下の赤い毛細血管や青黒い静脈が見える場合
2. 目の下の脂肪が突出して、その下に影ができた場合
3. 目の下の皮膚がほかの皮膚より色素が多い場合 (アトピー皮膚炎などによる炎症後色素沈着、生まれつきの場合、または原因不明など)
4. 目の下の小じわによる色素の密度が高い場合

くまの治療はその要因によって治療法が違います。いろいろな要因を併せ持っているときは、治療もいろいろな方法を同時に行った方が良いでしょう。

1. 皮膚下の赤い毛細血管や青黒い静脈が見える場合
血管だけを選択して破壊する、長い波長の色素レーザー(Long Pulse Dye Laser)を使って伸びすぎたムダな血管を除去します。代表的なレーザーがVビーム(V-beam)レーザーであり、場合によってはVスター(V-star)レーザーやクルグライド(Coolglide)レーザーなども使います。
2. 目の下の脂肪が突出して、その下に影ができた場合
高出力炭酸ガスレーザーを使って目の中の結膜を切開し目の下の脂肪を除去します。手術後縫い合わせる必要がなく、局所麻酔をするため入院の必要もありません。手術時間は20〜30分程度で腫れたり薄いアザができる場合もありますが1〜2週間で徐々になくなります。手術後の飲酒や水泳は1週間ぐらい避けますが、軽い運動は可能です。
3. 目の下の皮膚がほかの皮膚より色素が多い場合  
目の下の黒い原因が色素沈着の場合は美白管理を受けます。美白管理としてビタミンCを利用したイオン導入法、イオンザイム療法や酸素治療のオキシジェットなどを週に1〜2回、3ヶ月以上じっくり受けると効果的ですが、場合によっては治療期間が長くなることもあります。美白クリームやビタミンC製品を並行して塗ると効果を高めます。
.4. 目の下の小じわによる色素の密度が高い場合
目の下の小じわを改善させる方法として、レーザー治療と管理療法を使う施術法があります。レーザー治療は、V-beamレーザーやクールタッチレーザー、ベンテイジレーザーを使う治療が可能で、1〜2ヶ月間隔で3〜5回程度治療すると改善されます。このレーザーは、施術後日常生活への影響はありません。シワ管理としては、オキシジェット管理やスキンマスターを目の下へ集中的に管理する施術法があります。1〜2週間隔で2〜3ヶ月の治療が必要で、管理と同時に小じわ改善のための製品を塗ると効果的です。
普通は、下まぶたのすぐ下にある脂肪の固まりが、下まぶたを支えるクッションの役割をし、この脂肪の固まりを包んでピンと張っている膜が脂肪が目の下に突出しないよう維持しています。目の下の脂肪は、その膜が緩んで下まぶたの重さに脂肪が押され外へ出ることによって発生します。これは目の周りのシワとくまの原因となって、無気力で疲れた印象を与えます。
目の下に脂肪がたまる原因はまだ明らかになっていませんが、遺伝的な影響もあって一種の老化現象とも言えるでしょう。多くは疲れているときだけ目立ちすぐ元に戻ることもありますが、結局は皮膚の弾力が衰え目の下の脂肪として固まってしまいます。
以前は目の下の部分を切り脂肪を除去し縫い合わせる外科的手術が多かったのですが、傷が残りまた副作用が多かったため、最近は最新レーザーを使って無傷で結膜を切開し、目の下の脂肪を除去する手術法が開発されました。治療方法は、まず下のまつげを引っ張って中側の結膜を麻酔した後レーザーで切開し、適当な量の脂肪を取ってそのままにしておきます。時間は20〜30分以内でとても簡単な手術です。
1. 切開や縫い合わせる必要がないので傷跡が残らず副作用がありません。
2. 施術が簡単なので出血が少なく、すぐに回復し日常生活に影響を及ぼしません。
3. 手術時患者の両目を比べながら脂肪除去量を調節することができます。
(目の下にたるんだシワが多い場合には、切開する既存の方法がお勧めです。)
施術翌日から洗顔や化粧が可能であり日常生活には影響を及ぼしませんが、1週間は飲酒、水泳、コンタクトレンズ、過激な運動は避けたほうが良く、目をこすったり、何かにぶつかったりしないよう注意します。まれにアザができることもありますが時間が経つと徐々に消えていきます。